16日、17日と続いた、中国各地での反日デモのニュース。尖閣諸島の領有権を主張するためのデモらしい。数万人規模だという。一部は暴徒化して日本料理店やスーパーマーケット等が襲われたとも-----。なかには政府が組織した「官製デモ」だという報道もあったし、国内体制への不満の捌け口にさせているという報道もあった。

　　ようやく政府間で歩み寄ろうとしているこの時期である。一党支配の国、中国で、政府の意向に反して、どうしてそんな大規模なデモをやれるのか分からない。超大国、中国の民衆が、小さな尖閣諸島のことくらいでどうしてそんなに大騒ぎするのか分からない。あるいは「官製デモ」や「不満のはけ口」という穿った見方が当っているのかもしれない。

　　複雑なことは私には分からない。しかし中国人の中に、強い反日感情をもつ人達が大勢いるという現実が、よりはっきりしたということは言えるだろう。
　　それが長期間にわたる、中国政府の意図的な反日教育の結果であるとしても、それが現実であり、一方ではそれが日本人の中国人に対する嫌悪感へと繋がってゆくのもまた事実であろう。

　　隣人と仲良く付き合ってゆくのはまことに難しい。　（2010.10.18）