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てげてげブログ
2011-01-24

253)立場変われば

  人は自分の立場でものを考える。立場が変われば考えることも変わってくる。激しく批判した相手の立場が、後日自分に巡って来ることもある。あの時には分からなかった相手の気持ちも言い分も良く分かる。普通の人間なら自らの不明を恥じることになる。

  朝日新聞の『 窓 論説委員室から・・・総理のお願い 』という署名(渡辺雅昭)入りの囲み記事が目に付いた。全文転記する。

  内閣を改造し、通常国会にのぞむ菅直人首相。それに先立つ年頭記者会見で、個人的に一番興味を引いたのは菅さんから与野党への呼びかけだった。
  「国会質問の要旨を、質問されるせめて24時間前にご提示いただきたい」
  一国の総理が細かな話を、とあきれる声もあるが、提案自体はもっともだ。質問通告が遅れると考える時間も限られ、政治家同士、自らの言葉で突っ込んだ議論をする土台がなかなか整わない。
  皮肉なのはそれを菅さんが唱えたことだ。野党時代のこの人ほど通告が遅く、答弁を下支えする霞が関の役人を嘆かせた議員はそうはいない。
  「最悪なのは菅さんが月曜に質問する時でした」と嘆き組の一人。休日返上で簡単な質問骨子が届くのを待つ。家族の団欒はお預け。答弁案作りは未明まで続き、そのまま1週間が始まる。
  質問内容が早めに伝わり、周到に準備されたら本音を引き出せない。菅さんはそんな考えだったのかもしれないが、はた目にはただの意地悪でしかない。
  政権の座について痛感したもろもろの中に、24時間ルールの必要性があったということか。会見では菅さんもかっての振る舞いを反省していた。
  菅さんのためではない。国会審議を少しでも実りあるものにするために。そして、家族とのふれ合いを楽しみにしている子どもたちのために。首相のささやかな願いがかなうよう祈りたい。
  通常国会の召集は24日。 

  その2~3日後のやはり朝日新聞に載った小さな記事も面白かった。これも全文転記する。

  『 内閣つぶすことばかり 』『 仙石氏、野党を牽制 』
  民主党の仙石由人代表代行は22日、徳島市で開かれた党の会合であいさつし、「なかなか熟議の国会がつくれる環境にない。(野党は)とにかくこき下ろして内閣をつぶせばいいということで、国民にとっては大変不幸なことだ」と述べた。24日召集の通常国会を前に、対決姿勢を強める野党を牽制した。
  一方で仙石氏は「熟議ができる国会、新しい合意形成ができる国会になるよう働きたい」と述べ、野党との協調を目指す考えも示した。

  あれもこれもかっての民主党の得意技ではなかったかな~、と思ったりして。(2011.01.24)

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