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てげてげブログ
2014-09-12

661) 記者魂

激しい批判の声をやり過ごすことが出来なくなったのだろう。昨夜からテレビカメラの前で頭を下げる朝日新聞の社長の姿が、テレビ画面に繰り返し流れている。


朝日新聞が従軍慰安婦に関する自らの検証記事を掲載したのが8月初旬だった。それまでにも続いていた朝日新聞への批判に応えたつもりだろうが、この検証記事で火は鎮火するどころかますます燃え盛った。


誤報(捏造?)記事だけは取り消したものの、これに対する謝罪が一切ないどころか、「慰安婦問題 核心は変わらず」と問題をすり替えて自らの正当化を図っていると、あちこちから叩かれた。

産経や読売を先頭とする新聞各紙、文春や新潮といった週刊誌、正論やWill等の月刊雑誌、テレビ・・・


おまけに池上彰氏の連載コラム掲載を断ったという事件が表面化して火に油を注いだ。問題のコラムは「過ちがあったなら、訂正するのは当然。でも遅きに失したのではないか。過ちがあれば率直に認めること。でも、潔くないのではないか。過ちを訂正するなら、謝罪をするべきではないか。」と核心をついたものであったらしい。朝日新聞は社内外のごうごうたる批判を浴びて、結局は数日後に掲載せざるをえなくなった。


悪いことは重なるものである。福島原発事故の報道でも誤報(捏造?)が明らかになり、昨日、社長の記者会見で記事の取り消しに追い込まれた。


この記事は政府事故調査・検証委員会が、事故現場で指揮をとった吉田所長の証言をまとめた「吉田調書」を、朝日新聞が独自に入手し、5月中旬に特ダネとして報道したものである。記事は「福島第一原発の所員の9割が、吉田所長の待機命令に違反し、第二原発に撤退した」となっていた。この朝日の記事が海外に発信されることにより、日本人の無責任さが世界中に喧伝された。

ところがこの度、政府がこの調書を一般公開するに至って、朝日の記事の間違いが発覚した。間違いではなく「意図的だったのでは」という批判もあるらしい。


権力のチェックをするのが記者魂だとどこかで聞いた記憶がある。

しかし慰安婦の記事にも吉田調書の記事にも共通することだが、日本の国家や国民を貶める報道をすることはそんな記者魂とは別物だろうと思う。しかも事実を曲げた捏造記事に至っては論外である。

そのような記者が朝日新聞以外に拡散していないことを切に願う。(2014.09.12)


          画像:今朝通勤途上で見かけたゴミ拾いのボランティア 

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