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てげてげブログ
2014-08-19

647) エボラ出血熱の恐怖

西アフリカでエボラ出血熱が猛威を振るっている様子が報道されている。死者の数も日を追って増えており、既に1100人を超えたようだ。エボラのニュースの中でも驚いたのは、武装した男たちが病院を襲って、20人以上の患者が逃走したという事件だった。


『 フランス公共ラジオは17日、エボラ出血熱が猛威を振るうリベリアの首都モンロビアで、武装した男らが「エボラは存在しない」と叫びながら、感染者の隔離施設を襲撃し、少なくとも患者20人が逃走したと報じた。目撃者によると、男らは夜中にドアを壊して侵入。「大統領は(支援などによる)金が欲しいだけだ」とエボラ熱の流行を否定し、施設内の物を略奪していったという。 』(毎日新聞)


他にもエボラ出血熱が社会混乱を招いている様子が種々報じられている。

〇治安部隊が感染地域を封鎖し、市場が閉鎖されるなどして食糧価格が高騰

〇欧米人や医療従事者がエボラウイルスを持ち込んで感染させているとのデマが拡大

〇医療機関への不信感から治療の妨害行為が発生

〇他の地域からの患者が施設に収容されることに、地元住民が反発

〇治安部隊が感染拡大を防ぐためだとしてスラム街を強制撤去、住民反発

〇致死率が極めて高く、施設に入っても有効な治療法がないことに不信感が増大

〇「どうせエボラ出血熱で死亡するのだろうから放っておいてくれ」という諦めの声

最近、住民の間では、感染への恐れから握手をしなくなったという報道も目にした。


感染の拡大に歯止めがかからない中、住民の恐怖心や不信感、猜疑心は極度に高まっているのだろう。不信の連鎖から感染地域が世界中に拡大しないよう、早期の終息を祈るのみ。(2014.08.19)

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