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てげてげブログ
2014-04-07

574) うわさのふたり

  賞賛の嵐から酷評へ、絶頂から奈落の底へ、最近そんなニュースになったふたり。大騒ぎされたわりには、解らないことも少なくない。

  ひとりは言わずとも知れた『佐村河内守』氏。全聾の作曲家として有名になり、現代のベートーベンと称された。全聾というのが真っ赤な嘘だった上に、彼の全ての作品は本人ではなく、ゴーストライター氏が書いたものだった。
  佐村河内氏の名声が上がり続けることに耐えられなくなったゴーストライター氏が自ら週刊誌にばらしてしまった。いっそ有名にならなければ、こんな騒ぎにはならなかったものを・・・。
  解らないのは、その曲自体の出来映えがどうなのかということである。フィギュアスケートの高橋選手がオリンピックで使ったぐらいの曲だから、それほど不出来ではないだろうと思うのだが、その辺のことに触れてくれる人は誰もいない。良い曲だろうと悪かろうと、佐村河内氏のけちがついた全ての曲が闇の中に葬り去られるのだろうか。
  大嘘つきの佐村河内氏が責められ、叩かれるのは仕方がない。自らは長年に亘って大嘘をつき通しながら、ゴーストライター氏の発表の中に少しばかり事実と違う所があるから訴えるとか、彼のそんな図太い神経もまた理解できないもののひとつである。

  もうひとりはSTAP細胞の『小保方晴子』さん。まわりはノーベル賞ものと祭り上げたあげくには、捏造・改竄・研究不正と、研究者として再起不能な叩き方をしている。捏造・改竄とはまたひどい言われ方である。
  コピペであるとか、画像の使い回しであるとか、データの切り張りであるとか、研究論文として行儀の悪いことをしているのは事実らしい。並みの研究ならあまり問題にもされなかったのだろうが、なまじノーベル賞レベルの研究だったから大騒ぎになった・・・のではないかと思う。
  解らないのは、STAP細胞が存在したのかどうかである。まだ誰もその再現には成功していないということだが、有りもしなかったものを有ったと嘘をつくほど、彼女も厚かましくはないと思う。嘘ならいずれ分かることである。
  もしかしたら千分の一か、万分の一の確立で偶然に出来るものかもしれない。発表を急いだがために、いささか行儀の悪い論文になってしまったのではないか・・・と、この件に関しては同情気味の私である。
  小保方さんは、研究所に真正面から対抗して不服申し立てをすると報じられている。自信あってのことだろうが、「行儀の悪い論文を発表してごめんなさい。でもSTAP細胞が出来たのは紛れもない事実ですから、細胞が再現できるまで、しばらく研究を続けさせていただけませんか」と頭を下げることは出来なかったのだろうか。捏造・改竄という言葉にも責任がありそうな気がする。(2014.04.07)

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