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てげてげブログ
2013-05-16

462) 内視鏡検査、受けるべきや否や?

  最近『近藤誠』という医師の著作にはまっている。初めは書店に平積みされた1冊が目に付いて読み始めたが、面白いので次々に購入した。書物に載せられた経歴書によると、著者は慶応大学医学部放射線科の現役講師のようだ。がん治療の専門家である。
  『がん放置療法のすすめ-----患者150人の証言』 『医者に殺されない47の心得-----医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法』 『「余命3カ月」のウソ』と書名自体からして刺激的である。書いてある内容も極めて刺激的である。大学の現役医師がよくもここまで書けたものだと感心する。医者仲間から村八分されないのだろうか、と心配になる。

  近藤医師の言うには、がんには「本物のがん」と「がんもどき」があり、そのいずれであれ、あれこれいじらずに放置しておくのが一番の長生き法だという。手術したり、放射線治療したり、抗癌剤を使ったりしたら、苦しんだ上に早く死んでしまうものらしい。
  それなのに、医者は「手遅れになる前に」と早期の手術や治療を勧める。これは医者が自らの生活を守るためであるという。

  「本物のがんは、見つかったときにはとっくに他の臓器に転移しています。一方、がんもどきは無害です。つまり本物でも、もどきでも、臓器を大きく切り取る手術には体を痛める作用しかなく、死に直結することもあります。」
  「転移がんを治す方法は見つかっていないので、転移が見つかったらまず、治るのをあきらめることが第一歩です。治そうと思うと無理な治療に走り、命を縮めやすいからです。」

  先日亡くなった歌舞伎役者の中村勘三郎さんも、人間ドックで食道がんが見つかり、前日までゴルフをするほど元気だったのに、手術してわずか4ヶ月で亡くなった。手術しなかったら、好きな歌舞伎を演じ続けながら、有意義な人生をまだ何年も生きただろうと近藤医師は言う。「無残にも医者たちに殺された」とさえ書いている。

近藤医師の言うところを自分流に理解すると以下のようになる。
〇手術・放射線・抗癌剤のいずれにせよ、これらの治療によって生存期間が延びたというデータはない。反対に、治療をせずに放置していたら、何年間も元気に生きたというケースは多い。
〇手術をするとがんが暴れる、怒りだす。手術の傷跡にはがんが爆発的に増大することが多い。
〇治療を施すことによって、痛い、食べられない、排泄に不自由など、生活の質が大きく下がってしまい、従前のような生活が出来なくなる。
〇がんはいじらず放置することによって、苦しまず自然に死ぬことが出来る。末期には痛くなることもあるがこれはモルヒネなどで緩和できる。
〇したがって、がんを見つけるための検査や健診は意味がないから受けるな。
〇余命3カ月というような医者の診断は全くあてにならないから、忘れたほうがいい。

  さて私は迷っている。
  主治医に勧められて、近々のうちに予定している胃と大腸の内視鏡検査。予定通りうけたものかどうか(?)近藤医師の言うことを信じるなら、検査を受けても何も意味がないということになる。(2013.0516)

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