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てげてげブログ
2013-03-21

447) 中欧を旅する(4)

第2日目ーその2

  午後はフリータイムである。右も左も分からない町で、ハンガリー語どころか英語の一言も喋れない私達夫婦にとってフリータイムほど困ることはない。ここは貴方任せが一番と、その場で参加希望者を募ったオプショナルツアーに手を挙げた。

          〇国立オペラ劇場
  周辺に各種の劇場がある地域。入口にハンガリーが誇る作曲家フランツ・リストとオペラ座の初代芸術監督の彫像が立つ。豪壮なネオ・ルネッサンス様式の建築が荘厳で美麗である。
  その内部を隅々まで見てまわった。広い舞台の上では、スタッフが幔幕を巻き上げたり、小道具を片付けたり、次の開演の準備をしていたり、そんな舞台裏の風景も見ることができた。皇帝用の控えの間や観覧ボックスを覗き、2階の観覧席に座ってみたりもした。

          〇英雄広場
  ハンガリー建国1000年祭事業の一環として1896年に造られた広場。中央に建つ『建国1000年記念碑』は高さ35m、柱頭の上には天使ガブリエルを頂き、足元には左右に3人ずつ、6人の部族長が並んでいる。また両側の柱廊には、記念碑を囲むように歴代王や独立戦争に貢献した貴族など14体の彫像が並ぶ。

          〇中央市場
  地下や2階のある広大な市場。屋内としてはヨーロッパ最大規模を誇る。野菜、果物、肉類、サラミ・ソーセージとハンガリーのあらゆる食材が集まる。地下でスリッパを買い求めた。
  以下はその中央市場での失敗談・・・地下に下りるエスカレーターに乗った。下りたところに地下入口のガラスドアがあった。ところがそのドアに鍵がかかっていて押しても引いても開かない。ドアをドンドン叩いても誰も気付いてくれない。エスカレーターは下りの1機だけで上りがない。集合時間も気になってきた。仕方なく下りエスカレーターを駆け上がることにした。私はなんとか上れたが、妻があと数歩というところで息切れがしてそれ以上は上がれない、どころかだんだん下がってゆく。仕方なく私がまた下りた。そして先程のドアに手をかけたらすんなり開いたという不思議な話。妻はあの時、死ぬかと思ったという。

          〇カフェ・ジェルボー
  ジェルボーという1858年創業の歴史ある有名な老舗カフェもコースのひとつ。有名人や外国の偉い人たちも大勢訪れる店らしい。ロココ様式の店内は高い天井と豪華なシャンデリア、大理石のテーブルなど優雅な雰囲気。ケーキが美味しかった。同席した夫婦と4種類のケーキを少しずつ分け合って食べた。

  オプショナルツアーの解散後、夫婦でヴァーツィ通りを散策し、ウィンドウショッピングを楽しんだ。路上で街頭芸人がマリオネットを操り、その横で繋がれてもいない白鳩がクビを振りながら調子を合わせていた。可愛くて思わず路上の帽子にコインを投げ入れた。
  ドナウ川沿いを散策しながら、集合時間のちょっと前に集合場所(インターコンチネンタルホテルのロビー)に到着。
  夕食の場所はドナウ川に繋留された船の上のレストラン。メニューはスープ、白身魚の蒸し料理、デザート。デザートはクレープ風の円筒形のケーキで、甘酸っぱくて美味しかった。食事がおわったら待望の夜のドナウ川クルーズだ。

          〇ドナウ川クルーズ
  チャーターしたクルーズ船なので、我々以外の客はいない。くさり橋の少し上流で乗船、下り30分、上り30分、合計1時間のクルーズだ。風が強かったことも加わり、寒さに震えたが、ライトアップされた両岸の夜景やそこにかかる幾つかの橋の美しさには息を呑むものがあった。左に国会議事堂、右に王宮や漁夫の砦、また左には教会と息をつく閑もなく光の光景が続く。飽きることがない。
  日本語の説明がまた素晴らしかった。まるで船に乗ってその場で案内しているかのように聞こえたが、テープによるものだという。現地ガイドの一人が録音したものらしい。少したどたどしいところが残っているのがまた良かった。船長はテープを何度も何度も聴いて、分からない日本語の説明に合わせて、景色がぴったりあうように船のスピードを加減するのだという。
  『ドナウの真珠』という誉め言葉に納得のブタペスト観光だった。昨日に続きブタペスト2連泊。 (2013.03.21)

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